そば処 武田 春日店 文京区春日町交差点そば
牛肉コロッケそば 360円
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「コロッケメガフロート」
後楽園近く、音楽系専門学校至近の立地。
以前から同じ場所で立食いそば店が営業されていたが、
最近(ここ2〜3年くらいだろうか)に現在の「そば処 武田」となった。
麺は箱からゆで麺が出てくるが、つゆは自家製、
トッピング類も自家製との事。
新宿御苑、門前仲町にも同店名の店があるので、
FCかVCではないかと思われる。

コロッケは「牛肉コロッケ」と品書きのとおり、
粘度の高いポテトペーストに牛っぽい挽肉がそこそこブレンドされている。
通常サイズの小判型だが、厚みが通常の1.4〜1.5倍程度。
衣はさっくりザラザラと気持ちよく揚がっているが結合はさほど強くなく、
食べ進めるうち、部分的に剥離をはじめる。
ポテトペーストは粘度は高いが融解のしきい値が若干低いように感じた(後述)。

この店の特徴として、全品蕎麦が自動的に大盛りである。
通常の1.3〜1.4倍はあるのではないだろうか。
このため、コロッケフロート下部は常にそば棚で支えられている状態。
食べ進める間のおよそ4/5は支えられている。
このため、この店のコロッケフロートは
一般的なポツヌーン型というよりもセミサブ型(豊富なそばが脚の働きをする)に
近いのではないかと私は考える。
これは実際、食べ進めるうちにその効果を実感できる。
大量の麺と格闘する間、コロッケフロートは常に揺れ(弾性運動)ているが、
箸を入れ解体中途段階であるにもかかわらず、大半はその形状を維持しており、
前述の表面衣の剥離、ペースト土壌の液状化、融解は
後半に集中している。
そば残量が1/5程度になった頃から、コロッケははじめてフル・フロート状態になるが、
そこから一気に崩落・融解が進行する。
コロッケ最後のひと口(全面積の1/6程度)となる頃には
土壌の液状化が止まらず表面剥離も顕著で
崩落に注意しながら早急に且つ慎重に引き上げる必要があった。
辛すぎずまろやかなつゆの効果もあり、最後まで美味しく戴いたのだが
つゆ海最後の海水の中には、融解した土壌の破片や剥離した表面構造体など
おおくの資材が沈殿しており、フロート強度の問題が浮き彫りとなった。
○総評 ★★★☆☆
自家製コロッケは舌触りと強度がトレードオフの関係となる事が多いが、
正にその問題に直面した案件であった。
この店ではそば棚(脚)を最大限利用することにより、
手作り的な舌触りを残しつつある程度崩壊も防ぐという対策がなされ、
その点は好感が持てた。
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